
ノービザ入国になってしまった
これだと滞在可能は30日間
今回の件では私より妻が心配していた。
「私も一緒に行こうか」
「子供じゃないんだ、あたし一人で大丈夫」
「お願いだからケンカしないでね」
「わかってる。バカじゃないんだから。だけど万一・・・」
「なに?」
「入管がミスを認めなかったらトラブルになってタイを追い出されるかもしれんな。そうなったら日本へゆくからな」
「バカ、何言ってるのよ、ダメでしょそんなことなったら」
奥ちゃまはときにはジョークがわからず、くそ真面目になってしまう。
朝8時。
バンコクからパポップが迎えに来てくれた。

空港まで行って戻るだけで数千円、これは痛い。無駄な出費の最たるものだ。
「パポップはいいなあ。車で走っとれば金になる。アユタヤとバンコク、行ったり来たりいいなあ」
するとスマホのグーグル翻訳で日本語が流れる。
「ホーシです」
最初なんのことかわからなかった。考えて分かった。奉仕と言いたかったのだ。
「なにが奉仕だ。奉仕ちゅうのはなタクシー代をディスカウントすることだ」
パポップは車に4台のスマホを積んでいる。会社との連絡用、音楽など専用、奥さんとの連絡用、仲間やお客との会話用(グーグル翻訳)
どうしてこんなにスマホが必要なのかよくわからないが、走りながら何度もスマホのマイクに向かって話しかける。すると翻訳された日本語が社内に流れる。
この日本語翻訳がときにはとんでもなくてパポップがタイ語でマイクに向かっているときにそれを注意深く聞いていた方がより理解できたりする。
というようなことでワイワイ喋りながら空港に着いた。
「終わったらラインで連絡ください」
「わかった。30分もあれば終わるから」
空港へ着いたが入管オフィスがどこにあるのかよくわからない。
1階のインフォメーションで、
「イミグレーションへ行きたいんだけど」
「ご用は?」
「ビザのことで聞きたい」
「イミグレーションは3階にあります」
なんじゃそれ。
3階へ上がった。
出発ロビーじゃないか。ちゅうことはオフィスは中にあるということか。
またインフォメーションを探す。
「イミグレーションへ行きたいんだけど」
「イミグレーションオフィスは中にありますので行けません」
行けませんと言われても困るのだ。
「ビザのことでイミグレオフィスへ行く必要があるのだ」
年輩の女性が来てくれたので事情を説明。
こんなケースがめずらしくないであろうことはすぐにわかった。
彼女たちはすぐにイミグレオフィスへ電話をしてくれ、あたしのパスポートナンバーなどを伝えている。
「日本人です」
と言ったのはどういうことだ。国籍によって差別でもしようってのか。
戦闘モードメーターが上昇しているちい公は彼らの電話のやり取りを一言も聴き逃すまいと耳をかっぽじっている。
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