アジアの風をいっぱいに受け 雲のように日々を・・・・
おみやげと思い出を二つの鞄に詰め込んだ。
午前7時48分の空港特急に乗る。
約一か月の旅。
妻にとってどんな旅だったのだろう。
少なくとも同胞のタイ人よりも深く心に残る日本の休日であったことはまちがいない。
会う人すべてがやさしい。
こんな国はそうあるものではない。
かつてイサーンでひとりぼっちだった私に温かい声をかけてくれたタイの人々。
そのとき思った。子供時代の山の村とおなじだと。
そして2022年、妻の休日につきあった日本で、むかしと同じようにやさしく思いやり深い人々がいた。生活は便利になりすべてが手に入る時代にはなっていたが日本人としての心はそのままのように私には思えた。
妻の記憶にまたページが加えられた。
いつか消えゆく亭主としての私。
しかしこの夏の記憶には日本の楽しい日々とそこにはかならず私が笑顔で立っているはずだ。
平和で美しい日本よ、永遠なれ。
にほんブログ村テーマ:ドキュメントな日々 - ジャンル:ライフ
日本の元首相安倍氏が狙撃された日、私は山口県にいた。
ワンコ・ルリオたちのパパ・ママが景色のよい日本海側を案内して下さった。
安倍氏の地元でもある地域を走行中だった。
衝撃的なニュースが流れている。
車は緑のなかを長門市方面に向かっており、道端に立っている安倍氏の看板が寂しそうだった。
狙撃した容疑者の動機、背景にあるとされる宗教。
一家の生活が破綻してもなお宗教から決別できない母親。
宗教は信ずる者を救済してくれる、少なくとも信者はそう信じている。
祈ることで心の平安を得る。
なんちゃって仏教徒である私などもやはり心のどこかで安らぎを感じるから合掌する。
宗教ごとの良し悪しを論ずることはできない。
星の如く存在する宗教。それこそ人が集まるところに宗教があるといえる。
金ばかり吸い上げるからよくない宗教だというのは偏見だろう。信者がそれで心の安らぎを得ているのであれば否定できるものではない。
マインドコントロールが依存を強くしている側面はあるかもしれないが、だからといってどんな宗教でも信者がいるかぎり消滅はしないし、つぶすこともできない。
世間が、ジャーナリズムが、叩こうが罵倒しようが弱い人間が存在するかぎり大から小まで宗教の種は尽きない。
だからどうすればいいのだ。
そう怒るのはもっともだけど、憲法の下で保障されている信教の自由。だからどうにもできないのだ。
せめて今後の被害者を少なくさせるためにも、信仰しない自由も教育しなくてはね。 
にほんブログ村テーマ:ドキュメントな日々 - ジャンル:ライフ
一か月の日本旅もいよいよ終盤。
今回の旅は久しぶりだったのでしっかり楽しむために私が妻に言ったのは、できるだけお土産のことは忘れること。
タイ人には昔の日本人みたいなところがあって旅に出ると親戚、知人などに何らかのお土産を買うという習わしがある。
私などはむかしから荷物が大嫌い、したがってお土産などは買ったことがない。
おかげさまで妻の約3年ぶりの日本旅は予定通り無事に終える目途がついてきた。
ごく一部の仲間にしか話してなかった日本旅だが、ここにきて彼女は当初の決意をやめにして、オフィスの仲間にだけはお土産を買うことに決めた。それぞれ連絡をしてほしいものの注文取りをはじめた。定番のUV化粧品から酒や衣類まで、まるで買い出しの様相。
「そんなに買って誰が持つんだよ」
文句を言っても素知らぬ顔で、挙句の果てに、
‘たくさんタイバーツを使ってわたしは日本経済に貢献しているのよ。いま日本もたいへんでしょ’
そうそうあなたのインバウンドのおかげでどれだけ日本が助かったことか、ありがとうよ。
アホらしくなってきたが、もちろんこんなことはおくびにも出していない。
宮仕え かくも厳しき つまわらう
にほんブログ村テーマ:ドキュメントな日々 - ジャンル:ライフ
いただいたメールより
【―――――――――
本当に嬉しいひとときを過ごさせていただきました。
可愛くて素敵なPERNさん、ちい公さんにはもったいない。
大事に大事にしてあげてください
――――――――――――――――――――――】
お上手口とはいえ、大事にして、は、たしかに承った。
執事どころかよき召使いとして懸命に働く覚悟でござる。
とはいえ、誰もあえてふれないので書いておきましょう。
世の中奇縁で結ばれた夫婦は少なくないはず、こんなピュアな娘がどうしてあんな男をと思われるカップルもまた少なくない。
そんな娘に惚れられた男はやはりどこか魅力があったはず。
それを‘ちい公にはもったいない’ときたか。
まあまあ、よいでしょう。
所詮はしがない旅がらす、めおとの真似事なんぞさせてもらって罰が当たるってものでござんすよ。
しかしこんな事を言っちゃおしまいかもしれないけれど、ちょうどこの時期、日本大相撲が放送されてまして、うちの奥ちゃまどうしたことか激しいあたりに魅了されてしまったようで、動画は撮るわ相撲の真似はするわで大騒ぎ。
しかし、制限時間いっぱいになった力士が、まわしをパンパンとを叩く仕草がえらいお気に入りで、なにかあれば腹をパンパンと叩く始末。
これには百年の恋も数十年縮むような感じがしてなんとも。
にほんブログ村テーマ:ドキュメントな日々 - ジャンル:ライフ
君が逝ってから一年が過ぎた。
この喪失感は多分いつまでも残ったままだろう。
歩く町のあちこちに君とそして母の思い出がおちている。
今日部屋の押し入れを整理していてアルバムを見つけた。
表紙裏に母のメッセージがあった。
君と母が僕の写真を整理してそっと置いたに違いない。

開いている妻がポツリと言った。
‘ふたりの写真がないね’
母と君の写真が一枚もなかったのはなぜだろう。
僕には分かるような気がする。
写真を見ると僕が気弱になってしまう。
それに、写真などなくても君たちのことを忘れはしない。
にほんブログ村テーマ:ドキュメントな日々 - ジャンル:ライフ
次のページ
プロフィール
Author:ちい公
ようこそ!
空ゆく雲のようにいつも自由でありたい。もとノラのちい公がお届けするごく私的な日常と愛する国そして人々への思い
最新記事
RANKING
カテゴリ Category
最新コメント
リンクはフリーです こちらも貼りますので教えてね
このブログをリンクに追加する
検索フォーム
月別アーカイブ