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    ちい公ドキュメントな日々

    アジアの風をいっぱいに受け 雲のように日々を・・・・

    しばしの別れ

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     おみやげと思い出を二つの鞄に詰め込んだ。
     午前7時48分の空港特急に乗る。

     約一か月の旅。
     妻にとってどんな旅だったのだろう。
     少なくとも同胞のタイ人よりも深く心に残る日本の休日であったことはまちがいない。
     会う人すべてがやさしい。
     こんな国はそうあるものではない。

     かつてイサーンでひとりぼっちだった私に温かい声をかけてくれたタイの人々。
     そのとき思った。子供時代の山の村とおなじだと。
     そして2022年、妻の休日につきあった日本で、むかしと同じようにやさしく思いやり深い人々がいた。生活は便利になりすべてが手に入る時代にはなっていたが日本人としての心はそのままのように私には思えた。

     妻の記憶にまたページが加えられた。
     いつか消えゆく亭主としての私。
     しかしこの夏の記憶には日本の楽しい日々とそこにはかならず私が笑顔で立っているはずだ。

     平和で美しい日本よ、永遠なれ。

     











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    国際小包 サケを入れ忘れた

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     クローゼットにたくさん眠っていた衣類が引き出された。
     これまでもかなり廃棄したつもりだったが、いつか着るかもと根拠のない思いだけでそのままにしていた。
     とつぜん、タイへ送ると妻が言い、さっさと選別を始めた。
     どこか寄付する先があるらしい。

     大きめの段ボールにあれこれ詰めた。
     知人からお土産にもらった布製のものなども入れられた。

     ひとりで持つには重すぎた。
     前後に分かれて箱を持ち。エッサエッサと郵便局へ運んだ。
     航空便は高く、急ぎの荷物でもなく、試しに船便を選択した。
     一か月くらいで着くだろう。
     ただし無事に着けばの話。



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     入れ忘れたサケが一本。
     友人の知人が作って下さった。
     これはどうしてもタイへ持ち帰り窓際に吊るすつもり。




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    宗教と救済そして依存

     
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     日本の元首相安倍氏が狙撃された日、私は山口県にいた。
     ワンコ・ルリオたちのパパ・ママが景色のよい日本海側を案内して下さった。
     安倍氏の地元でもある地域を走行中だった。
     衝撃的なニュースが流れている。
     車は緑のなかを長門市方面に向かっており、道端に立っている安倍氏の看板が寂しそうだった。

     狙撃した容疑者の動機、背景にあるとされる宗教。
     一家の生活が破綻してもなお宗教から決別できない母親。

     宗教は信ずる者を救済してくれる、少なくとも信者はそう信じている。
     祈ることで心の平安を得る。
     なんちゃって仏教徒である私などもやはり心のどこかで安らぎを感じるから合掌する。

     宗教ごとの良し悪しを論ずることはできない。
     星の如く存在する宗教。それこそ人が集まるところに宗教があるといえる。
     金ばかり吸い上げるからよくない宗教だというのは偏見だろう。信者がそれで心の安らぎを得ているのであれば否定できるものではない。
     マインドコントロールが依存を強くしている側面はあるかもしれないが、だからといってどんな宗教でも信者がいるかぎり消滅はしないし、つぶすこともできない。

     世間が、ジャーナリズムが、叩こうが罵倒しようが弱い人間が存在するかぎり大から小まで宗教の種は尽きない。

     だからどうすればいいのだ。
     そう怒るのはもっともだけど、憲法の下で保障されている信教の自由。だからどうにもできないのだ。
     せめて今後の被害者を少なくさせるためにも、信仰しない自由も教育しなくてはね。


     
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    ショッピングツアーに突入

     
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     一か月の日本旅もいよいよ終盤。
     今回の旅は久しぶりだったのでしっかり楽しむために私が妻に言ったのは、できるだけお土産のことは忘れること。
     タイ人には昔の日本人みたいなところがあって旅に出ると親戚、知人などに何らかのお土産を買うという習わしがある。
     私などはむかしから荷物が大嫌い、したがってお土産などは買ったことがない。

     おかげさまで妻の約3年ぶりの日本旅は予定通り無事に終える目途がついてきた。
     ごく一部の仲間にしか話してなかった日本旅だが、ここにきて彼女は当初の決意をやめにして、オフィスの仲間にだけはお土産を買うことに決めた。それぞれ連絡をしてほしいものの注文取りをはじめた。定番のUV化粧品から酒や衣類まで、まるで買い出しの様相。

    「そんなに買って誰が持つんだよ」
     文句を言っても素知らぬ顔で、挙句の果てに、
    ‘たくさんタイバーツを使ってわたしは日本経済に貢献しているのよ。いま日本もたいへんでしょ’

     そうそうあなたのインバウンドのおかげでどれだけ日本が助かったことか、ありがとうよ。
     アホらしくなってきたが、もちろんこんなことはおくびにも出していない。

     宮仕え かくも厳しき つまわらう

     









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     そうか、もったいないか

     
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    旅人夫婦7月

     いただいたメールより
    【―――――――――
     本当に嬉しいひとときを過ごさせていただきました。
     可愛くて素敵なPERNさん、ちい公さんにはもったいない。
     大事に大事にしてあげてください
    ――――――――――――――――――――――】


     お上手口とはいえ、大事にして、は、たしかに承った。
     執事どころかよき召使いとして懸命に働く覚悟でござる。
     
     とはいえ、誰もあえてふれないので書いておきましょう。
     世の中奇縁で結ばれた夫婦は少なくないはず、こんなピュアな娘がどうしてあんな男をと思われるカップルもまた少なくない。
     そんな娘に惚れられた男はやはりどこか魅力があったはず。

     それを‘ちい公にはもったいない’ときたか。
     まあまあ、よいでしょう。
     所詮はしがない旅がらす、めおとの真似事なんぞさせてもらって罰が当たるってものでござんすよ。

     しかしこんな事を言っちゃおしまいかもしれないけれど、ちょうどこの時期、日本大相撲が放送されてまして、うちの奥ちゃまどうしたことか激しいあたりに魅了されてしまったようで、動画は撮るわ相撲の真似はするわで大騒ぎ。
     しかし、制限時間いっぱいになった力士が、まわしをパンパンとを叩く仕草がえらいお気に入りで、なにかあれば腹をパンパンと叩く始末。
     これには百年の恋も数十年縮むような感じがしてなんとも。


     
     
     
     










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    徳川慶喜住居跡そして浮月楼

     
     
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     大政奉還した徳川最後の将軍徳川慶喜。
     彼が住んだ屋敷跡が静岡駅からほど近い場所に残っている。
     現在は浮月楼という料理屋として営業している。
     
     案内して下さった雨宮さんによれば、徳川慶喜は結構ながく住んだが静岡駅に近い場所のため騒々しいといって引っ越していったのだ、となる。

     庭園は静岡駅の近くとは思えないほど静寂につつまれていた。
     秋に行われる薪能の舞台があって二人の魔女がよく似合った。

     
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    駿河の国は

     
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     アユタヤと日本といえばなんといっても日本人町、そしてそこの頭領となった山田長政を抜きにしては語れない。
     山田長政は駿河の国の生まれ。 

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    山田長政像
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    アユタヤ日本人町 朱印船 山田長政  (1)
    歴史資料 ご朱印船
    アユタヤ日本人町 朱印船 山田長政  (2)

    アユタヤ日本人町 朱印船 山田長政  (4)



     2020年のツアーの時は静岡からすぐに富士宮に移動した。
     今回は静岡駅で途中下車。
     タイの住まいであるアユタヤとのつながりを感じてなんとなく親しみもある。

     静岡駅前
     さっそうとあるくお姉さんはなんとタイの巻きスカートだった。

     

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    ふるさとはなく

     
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    ちいこうの里 (1)

    ちいこうの里 (2)


     紀州の山奥へ入った。
     幼少期を過ごした場所を見せたいと思った。
     
     いくつも山をそして峠を越え、むかしなら町との往復は一日仕事だった。
     
     かつて駆け回った田畑にはすでに杉が大きく育ち、もはや家のあった痕跡さえ見えない。
     ただ自分の記憶にある場所といま眼前に広がる深い緑の風景はあまりにも違った。
     衛星写真で見ていたのでいまさら驚くことはないけれども、横に来た妻に説明してもわからないだろうとあきらめにも似た気持ちが先に立った。

     ただ弟だけが、当時まだ学校にも入ってなかっただろうに、あちこちを指さして説明していた。

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    つり橋を渡ったすぐ上の家だけがかろうじて
    ちょうど逆三角形の頂点の場所
    なにかあるとこの家に下りてきて集った
    夏休みの体操もこの梨の木の下だった

    20220709115104_IMG_2515 (1)




     深夏草に蔽われし山里を
     それでも君は懐かしむ 
     
     もうこれで生きているうちにこの場所に来ることはない。
     さあ行こう
     誰にともなく声に出して言った。
     前に向かって歩かなくては、それしかない。
     あと何年、いかにして全うするか、答を求め続けることになるかもしれないが、前をみる、それしかない。


     
     








    ※ 日本の感染状況が急激に伸びてきた。
      またもやATKチェック
      二人ともマイナス
      政府の行動自粛要請はない
      あと一週間ほど無事に過ごして逃げよう。


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    妹よ、あれから一年が

     
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     君が逝ってから一年が過ぎた。
     この喪失感は多分いつまでも残ったままだろう。
     歩く町のあちこちに君とそして母の思い出がおちている。

     今日部屋の押し入れを整理していてアルバムを見つけた。
     表紙裏に母のメッセージがあった。
     君と母が僕の写真を整理してそっと置いたに違いない。

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     開いている妻がポツリと言った。
    ‘ふたりの写真がないね’

     母と君の写真が一枚もなかったのはなぜだろう。
     僕には分かるような気がする。
     写真を見ると僕が気弱になってしまう。
     それに、写真などなくても君たちのことを忘れはしない。

     

     




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    弟嫁に叱られるちい公


     
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     うろうろちい公。
     南紀州白浜にやってきました。

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     妻が初めてということもあって大昔からある海底が見えるというふれこみのグラスボート乗り場へやってきました。
     出航までの時間待ち。
    ‘喉が渇いたね’
     駐車場の近くに2台の自動販売機。
     赤と青の機械が並んで、青のほうに数人が群がっている。なにか美味しい飲み物でも入っているのだろうか。

     私は水が飲みたかった。
     130円か。
     後ろについてきたファミリーも飲むだろうと500円玉を入れた。そして水を押した。

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     その時だった。
    ‘ちいさん’
     ちいさんとは兄弟や弟の嫁が呼ぶ私のこと。
    ‘なにしてるんですか!’
     弟の嫁が隣りへ来て、パチンと私の腕を叩いたのだ。
    ‘なんだ、あたしは水がほしいんだ’
    ‘ここで買わんでも隣にあるでしょ’
    ‘同じじゃないか、あたしは‘いろはす’を飲むんだ’
    ‘水はおんなじですよ。こっちは130円、青いほうは100円ですよ’
     まるで母親だ。
    ‘みんないてはるから大きな声では言いませんけど’
     吉本だ。わかっていてそんなことを言うのだ。周囲にまる聞こえの声。

     他のお客の視線を感じた。
     みんな思ってるだろうな、旦那が強い嫁に叱られていると。

     私はこっぱずかしくなり妻と弟嫁に背を向けて小走りにその場を離れた。
     車のそばにいた弟にその話を聞かせた。
     弟はただ笑いころげた。

     











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