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    迎え火の頃 夢の盆

    日々のドキュメント 旅  アジア 
    08 /18 2017


      ยินดีต้อนรับสู่ Blog ของฉัน [ไดอารี่เกี่ยวกับเมืองไทย โดย Mr.Chiikou]
      ようこそいらっしゃいませ、ありがとうございます


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     この季節に想う山の里がある。
     海辺の町から山をいくつか越えた山あいの小さな集落。
     両側に迫った深い山。
     急な山肌にしがみつくように家々が点在する。

     人々の生活はある意味お寺を中心にして営まれていたといって過言ではない。
     様々な仏教行事のたびに大人も子供もお寺に集った。
     住職が中学校の教諭も兼ねていたことからわかるように寺はひとつの教育の場でもあった。
     住職が見せてくれた紙芝居。釈迦の話は何十年経ったいまでも鮮明に残っている。

     盆の行事は村としても住む人々にとっても大切な行事だった。

     日暮れから前の河原ではじまる施餓鬼。
     独特な流れ施餓鬼という名称になって現在も残っている。


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     そのことを書いた過去記事がある。
     まだこのときの文章の方がいまより素直かもしれないので掲載する。

    この季節になると思い出されるのは幼少期を過ごした村の盆。

     深い山に囲われ村の底を這うように川が流れている。
     家々は山肌にしがみつき点在しており、その頃過ごした家もそうだった。ひとつの山肌に開墾された棚田を三軒の家が分け合うようにして生活が成り立っていた。

     お寺などがある村の中心部へ行くには徒歩だと小一時間は必要とした。海辺の町へ行くバスは朝晩一往復だけ、子供心にもずいぶん山奥に住んでいるという意識があった。

     楽しい夏休みのなかでも盆は最大の行事だった。

     寺の前の川原では竹と麦わらで組まれた舟が鎮座し日暮れから行われる施餓鬼行事を待っていた。
     舟にはその年に亡くなった人々が藁人形になって乗せられ、僧侶の読経とともに舟に火がはなたれる。
     締め込みひとつの青年たちが舟を川の中央に引き出す。
     読経とドラの音、人々の歓声のなか青年たちの肌が炎に紅く染まる。
     竹と麦わらの舟は天まで届くような火柱を上げながら流れてゆく。
     誰に教わったわけでもなかったが、子供心に、あれはきっと魂が天国へのぼってゆくさまにちがいない、そんなことを思っていた。

     それが終わると人々は向かいの山すそにあるお寺へ移動する
     川までの道筋に吊るされた提灯が手渡され、それぞれが期待に胸を膨らませて寺への夜道を歩く。

     お寺の広場で盆踊りの時間。
     けっして明るくはないぼんやりとした提灯の灯りのなかで人々が踊る。
     太鼓に合わせ村の名人が謳いあげる音頭。レコードなどではない生の唄がマイクもなしに広場にしみわたってゆく。
     人々が手にするの二本の日の丸扇子。それが薄明りのなかでひらひらと舞う様は、まるで異境の地に足を踏み入れたかのような不思議な光景となって今も脳裏に刻み込まれている。

     成人を迎えた頃、いちどだけそのお寺を訪ねたことがある。
     広場を目にしたときしばらく動けなかった。
     それは広場と呼ぶにはあまりにも狭隘な、ただの庭先といってもよい程度の広さしかなかった。
     盆の夜に人々が舞い踊り、薄明りのなかを駆け回った子供たち。
     あれはなんだったのだろうか。
     
     盆のころ、いつも思い出す、そして不思議な感覚に陥る。

     どこの空の下にいようとこの季節にはよみがえる盆の光景。まるで自分の魂だけがあの地へ飛んでゆくような感覚がいまもある。



    ※掲載写真について
    NPO法人市民の力わかやま様にご協力いただきました。
    きのくに和歌山については下記リンクをご覧いただければ、緑と黒潮の国わかやまがすべておわかりいただけます。

     きのくに風景賛歌


     

    コメント

    非公開コメント

    おはようございます

    幻想的なお盆の一夜
    すてきですね。
    イメージしているうちに
    私もその村へ足を踏み入れたような
    そんな錯覚に陥ってしまいました。
    さすが
    ちい公先生です!!

    Re: TKpb 様

    おはようございます。
    いつもありがとうございます。
    おだてに弱いあたしのことをご理解くださり
    まことありがたいかぎり。
    でも、少々お尻の辺りがこそばいような
    なにかヘンな病気かな?
















































































































































































































    葦の舟

    葦の舟は毎年近くの小学校で作っていて、進水式まで行っています。

    Re: 葦の舟 senri32 様

    それはなんの目的なのでしょうか?
    ノアの箱舟?
    それともなにか宗教的なセレモニーでしょうか?
    古代ナイルで流された舟はたしか葦だったような気が。

    ちい公

    ようこそ! 
    空ゆく雲のようにいつも自由でありたい。もとノラのちい公がお届けするごく私的な日常と愛する国そして人々への思い