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    ああ夏休み・小学生編④ 水泳

    日々のドキュメント 旅  アジア 
    07 /27 2018



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     過ぎ去りし時代の引き出しにあふれんばかりの思い出。
     そのいずれもが愛しい。

     一つひとつをひも解いてゆけばそれは膨大な記録となりとても本ブログのスペースにはおさまりそうにない。小学生時代のお話は今日で終わりにしたい。

     夏の楽しみといえば水泳が解禁されること。
     山里の学校にプールなどあるわけもなく泳ぐのは山あいを縫うようにして流れる川。
     それぞれの集落で泳ぐ場所はおおよそ決まっていて、淵になっていて流れが急でないところ。

     午前中、お昼までは勉強の時間。
     早いお昼ご飯を食べながら空模様を見る。
     すぐ間近に迫る山と山。狭い空に大きな白い雲がゆっくり流れてゆく。
     今日は泳げる。

    「行ってきまぁ~す」
     水中メガネと、ときには長いホースを持って、坂道を駆け下る。ホースは今でいうシュノーケルだ。

     誰かが川へ行くのを待っていたように山肌の三軒の家から子供たちが河原に集う。
     まずはみんなで準備体操。谷川の水は冷たい。ひきつけなどが起こらぬよう学校の言いつけを守る。みんな純真だった。
     
     次の作業は、柳の葉っぱを石で砕き水中メガネのガラスにこすりつける。都会の子供にはわからないだろうが、メガネの曇り止め。いま思えば渓流の水が冷たいせいだったのだろう、水中メガネはなにもしないとすぐに曇った。

     淵の上手から飛び込み川下に泳いでゆく。浅瀬まで行ったところで歩いて戻る。晴天が続き水量は多くないとはいえ流れはつよい。

     こんなことを何度も繰り返し、ときには淵の深みに白い石を投げ入れ潜って取ってくる。水の冷たさで唇が紫になってくれば平たい岩の上で甲羅干し。

     誰かが向かいの川岸にいくつか長い石を立てて戻る。
     誰が何本の石を倒すか、そんな遊び。

     二時間ほど川で遊べば太陽はもう西の山にかかりはじめ、泳いでいる場所は肌寒くなってくる。
     今日の泳ぎはこれで終わり。

    「さいなら、またね」
     夏の草いきれのなか丘を上る。

     二階の屋根に広げられた蒲団。
     太陽はすでに防風林がさえぎっている。
     屋根の蒲団に寝そべって空を見る。心地よい疲労感ですぐ眠ってしまう。

    「下りてきなさい。ごはんよ」
     目覚めればもう夕方。
     庭に出された縁台に夕食が並んでいる。
     干し鮎の出汁で食べるソーメンは夏の味。

    「あ、時間だ」
     いそいで部屋に戻る。
     テレビ電波もこない山里。楽しみは夕方の連続ラジオドラマ。少年雑誌の人気漫画がそのままドラマになっていた。
     胸躍る時間。
     頭の中に広がる冒険の世界。

     ふと気がつけば外に夕闇が迫る。
     まもなくホタルが飛びはじめる。
     楽しい夏の時間はまだ終わらない。

     


    コメント

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    おはようございます

    ちい公さんの日記で
    私もちょっと(ずっと?)昔の夏休みを思い出し
    しばし小学生気分となりました。
    最近のことは忘れてるのに
    あの遠い夏休みのことは覚えてる…。

    不思議。

    Re: つばさぐも 様

    つばさぐも 様 おはようございます。

    年齢を重ねるごとに新しい記憶、体験は引き出しにしまえなくなります。
    たまたま昨夜、妻とそんな話をしたところです。
    老いた人間の脳ってのは何世代も前のPCと同じでメモリーが少なくなり
    古い記憶はそのままにしているので新しい記憶を入れておくスペースがないと。
    でも悲しいことにどこかにしまっている昔の記憶さえ見つけられなくなることも・・

    だから今のうちにしまっているメモリーをできるだけ文字にしておこうかとも思うのです。


    同じく川で!!

    こんにちは。

    僕の生家から坂道を転げ落ちること5分で泳げる川に到着です。
    その川の側にあるお家の納屋をお借りして自転車を置いていました。
    自転車で2~3Km行くと海です、アワビやサザエがたくさん捕れました。
    お昼の12時を過ぎると、有線放送で今日は海で遊泳いで良いかが放送されます。
    風が強くて波が少し高いと「本日は遊泳禁止です」と放送されます。
    テンション、ダダ下がりですね、でも僕達には川がありました。
    川は波が無いのでいつでも泳げますが、アワビやサザエはいません。(笑)
    いつも10人くらいで、誰が一番高い所から頭から飛び込めるかを競っていました。
    飽きて来ると、河原で平らな石を探して水面を滑らすように投げて、
    水面を何段飛んで沈むかを競いました。

    大阪にも立ち寄られるんですね、十三ですか?

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    似たようなところで…

    なんだか似たような所で、お互い「ご幼少」を過ごしたようで…。
    富士山の雪解け水が再び地上に噴き出たのが白糸の滝。その下流が私の子供のころの水浴び場だったから、冷たいのなんの。やっぱり焼けた石にしがみついて「おてんとさん、おてんとさん、障子を開けろ!」なんて、ワナワナ震えながらみんなで大声出していました。

    上流のダムから放流があると、みるみる水嵩が増してきていっせいに崖をよじ登りましたよ。ヘビが首だけ出して泳いで来て、私は「へびは凄い」なんて感心して見ていました。潜ると魚の群れに太陽光線があたってキラキラ。今でも忘れられません。でもあんまり過去を懐かしがってはダメですね。私たちにはまだ未来があります!

    Re:kotobuki 様

    ありがとうございます。

    驚きました。
    てっきり山深い里が故郷なんだと拝察しておりましたが
    何と海までほんの数キロとは!!

    私の今となっては心のふるさとですが、そこは
    海のある町へ行こうとすれば早朝のバスで2時間は揺られたでしょう。

    ほんの少し前まで竪穴住居にハジメ人間が暮らしていたような場所ですよ。

    考え方によればkotobuki様のふるさとはとても恵まれた場所ですね。


    Re: 鍵コメさま

    たしかにすべて了解いたしました

    ご丁寧にありがとうございます。

    Re: 雨宮清子(ちから姫) 様

    姫様 ありがとうございます。

    富士の裾野、水のきれいな場所
    一度は行ってみたいところです。

    >でもあんまり過去を懐かしがってはダメですね。私たちにはまだ未来があります!

    たしかにごもっとも。
    若い、私たちは若い
    さあ唄いましょう

    星よりひそかに 雨よりやさしく~~

    ・・・こうなりゃかなり古い。

    ちい公

    ようこそ! 
    空ゆく雲のようにいつも自由でありたい。もとノラのちい公がお届けするごく私的な日常と愛する国そして人々への思い