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     “幻日”

    日々のドキュメント 旅  アジア 
    10 /22 2018


    “黒潮お京”と呼ばれた剣客がいた。いわゆる女流剣士だが、彼女が活躍したのは幕末、そのころすでにアユタヤ王朝はなく現タイ王朝,、都はすでにバンコクに移っていた。

     川面をみながら考えた。
     前作の舞台では長崎でシャムへ行こうと決心するまでの話に終わった。
     しかしお京もまた山田長政とおなじような思いで海を渡ったに違いない。折しも日本は維新政府が樹立されたころ、時代こそ違えもはや日本に剣客の生きる場所はなく、最後は函館五稜郭あたりで討ち死にするしかなかったはずだ。

     ・・・やはりお京はクンテープ(現バンコク)だな。

     どんな困難が待ち受けているのかあたしにさえ予測がつかないけれど、時代背景は今に続くタイ王朝。
     王都はラーマ1世により現バンコクに移され、維新の頃にはラーマ5世の時代となっている。

     アユタヤで日本人が活躍した時代はすでに夢の彼方へ去ってしまっているが、ラーマ5世の時代になり近代化へと舵を切ろうとしている状況は日本における文明開化と通ずるものもある。

     改革には常に痛みと犠牲がともなう。
     新王制の動乱のなかに身を投じるしか選択の余地がなくまた剣でしか生きるすべを持たぬ女流剣士。


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     川上に目を転じた。
     チャオプラヤー川は大きく左に蛇行し木々の向こうに消えている。
     小さな木造船があらわれた。舳先に空を見上げるようにして立つお京が見えた。

     そうか、お京もまた山田長政の足跡をあるいは日本人たちのと言い換えてもよいだろう、つわものどもの夢の跡を一目見ようとこの地に足を運んだのかもしれない。
     あたしの思いは確信に変わった。
     よしこれは決まり。

     だが待てよ、いまやらねばならぬ仕事はどうなる。
     アユタヤに転居してほとんど停滞中ではないか。

     ああいやだいやだ。
     こんなところまでやってきて考えるのはそんなことしかないのか。

     よしみんなでメシに行こう。
     あとは野となれ山となれ。
     呑んでわけのわからぬタイ語を喋りまくってやる。
     


    コメント

    非公開コメント

    剣客と言えば秋山小兵衛

    こんばんは。

    “黒潮お京”の文字を見て、『逃亡者 おりん』が蘇りました。(笑)

    今しなければならない事以外の構想が膨らむ、ありがちですね。
    ブログを書いてても、次のトピックの内容が膨らんで今日のが進まない事があります。
    まあブログなんて、ちい公さんのお仕事とは比べものになりませんけどね。

    日本に帰って居る時の方が忙しそうですね。
    日本旅のお話は、魔女奥様に任せておけばいいんじゃないですか。

    僕もいつの日か、チャオプラヤー川の辺に立って感慨にひたって見たいです。
    タイ旅行資金、少しずつ貯めますね。(笑顔)

    Re:kotobuki 様

    こんばんは
    ありがとうございます。

    ブログではなかなか日本へ出発できません。
    日本旅は魔女に任せようと思いますが
    視点が違う面白さもあるのではないかと考えております。

    ほんとにいつかタイを旅できたら楽しいでしょうね。
    夢と希望をもって生きておればきっとよいことが起こる、
    そう思いながら長いこと生きてまいりました。
    総じて悪いことよりよいことのほうがあたくしは多かったので
    まあいつかタイで会いましょう。


    ちい公

    ようこそ! 
    空ゆく雲のようにいつも自由でありたい。もとノラのちい公がお届けするごく私的な日常と愛する国そして人々への思い