FC2ブログ
    にほんブログ村 ライフスタイルブログ 自由人へ

    スコータイの旅 ふたたびの遺跡公園にて①

    日々のドキュメント 旅  アジア 
    03 /13 2019



    0001
    チケット売り場
     


     おもしろいおかみさんのレストランから真っすぐ走れば突き当りが遺跡公園。

     チケットを買って自転車で乗り入れ。

     何年ぶりだろう、もう20年近く前になるか、車でタイ縦断の旅の途中だった。

     あの頃は若かったなとゆっくり自転車をこぎながら思う。
     若かったけれども心は疲労していた。自身を癒す旅でもあった。けれども日本に残している母のことがしこりのようにおもかった。
     いつまでも妹だけに介護をまかせておくわけにゆかない。分かっていながら自身は風来坊のように異国をさまよっている。現実から逃避しているような後ろめたさがつねにあった。

     だからというわけではないだろうが、あの日のスコータイ遺跡はただ絵葉書のようにほんの一部分だけが切り取られて記憶に残っているだけだった。ただ見てまわった、それだけだったのかもしれない。

    「そこへ自転車、置こうよ」
     背後から妻の声。


    001

    002

     


     遺跡公園最大の寺院遺跡【ワット・マハタート】
     城壁の中で最大の寺院であっただけに、王宮は隣接していたものと推測されている。
     それまではクメール族の支配下にあった地域であり、この場所でタイ族初の王朝が出現した。従って遺跡群にはクメール様式の建造物が多く残されている。

    (クメール様式とタイ様式の相違などについては興味のある方は調べていただければと思う。ここでは学術的な事柄はできるだけ書かない。学者でもないあたくしがあちこちの資料を引っ張ってきて物知り顔で書いたところでたかが知れている。カンボジアのアンコールワットに代表されるように石への彫刻などにその特徴が残されている)

     マハタートの看板の前に自転車を停めて中へ入った。
     夕日が遠くの山に落ちてゆく時間はもうすぐ。

     DSC_0014_20190312113751d6f.jpg

    DSC_0016_20190312113753430.jpg


     いつものことだが遺跡に足を踏み入れたときから気持ちはもう数百年の時空をさかのぼっている。
     
     タイ族はじめての王朝スコータイ。
     13世紀〈1240年ごろ〉- 1438年)というから日本の鎌倉時代から室町時代のころだろうか。
     この地も戦乱に明け暮れたときがあった。その一方で今につづく知識、芸術、文化などの基礎が築かれていった時代でもあった。
     
     知らぬ間に無口になる。
     妻もなにかを感じているようだ。黙って写真を撮りあちこちを探索している。

    DSC_0024_20190312114152701.jpg

    DSC_0025_201903121141549a9.jpg

    DSC_0024_201903121141556b9.jpg

    DSC_0017_20190312114157dea.jpg

     


     遠くから妻の写真を撮った。
     撮りながら思った。
     この満たされた思いはなんだろう。これが幸せというものだろう。
     遺跡に立っていることもありながら、何にもまして妻の存在の確かな大きさ、相手を思いやる純粋な精神が己の心にあたたかい灯をともしていることにあらためて気づく。

     生きていてよかったと思える瞬間。このような時間が我が身にくるであろうなどとついぞ考えもしなかったあの日。
     不意をつかれたような感慨にただ茫然と立ち尽くす。
     まもなく陽が落ちる。
     夕陽に照らされた遺跡群がまぶしい。



    DSC_0022_201903121143367d8.jpg
     



    【この項明日へ】




    にほんブログ村 ライフスタイルブログ 自由人へ

    コメント

    非公開コメント

    No title

    こんにちは
    お元気でご活躍のご様子スタッフ一同喜んでおります。
    スコータイの旅
    遺跡でのシーン
    読んでいる私どもにもつよく伝わってくるものがあります。
    奥様を大切に思うからこそのお話だと
    今更ですが先生の思いが理解できるようで
    感じるものがあります。

    また東京でお待ちしております。
    お会いできる日を楽しみにいたしております。

    こんばんは

    いにしえの土地で
    こうやって魔女様を想う気持ち。

    とても暖かい気持ちになります。
    我を振り返ってみたり・・・

    Re: YANO 様

    ありがとうございます。
    皆様お疲れ様です。

    なにかと多忙な時期なのに
    コメントいただき恐縮しています。

    ありがとうございます、
    お目にかかれる日を楽しみに
    皆様にどうぞよろしく。

    Re: つばさぐも 様

    つばさぐも 様 ありがとうございます。

    なんだか照れくさくなってしまいましたが
    もう手遅れです。
    書いてしまったものはどうしようもない(笑)

    ドキュメントな日々をつづろうと思って書いていますので
    まあお許しください。
    けっしてのろけのつもりではございませんのです。



    ちい公

    ようこそ! 
    空ゆく雲のようにいつも自由でありたい。もとノラのちい公がお届けするごく私的な日常と愛する国そして人々への思い