何度か書いたり、身近な方で今まで面識のある方はお分かりかもしれない。
我が家の標準言語はこれだと言えない。
英語・タイ語そして日本語がまぜくちゃになって飛びかう会話。
それも単語のみでミックス会話するならまだしも一つの文節に3言語が混ざっているので英語がわかる日本人、そしてタイ語を喋るタイ人がそばにいても何のことを喋っているのか理解できないとよく言われる。
まるでその昔、薩摩言葉が制定されたごとく第三者には何かの暗号のように聞こえるのかもしれない。
あたしもむかしはタイ語をちゃんと喋れるようにと志した時期もあったのだが年齢を重ねるにつけ次第に面倒になってきた。
そもそも家の中で英語が通じるという環境があたくしども二人双方にとってよくなかったのだ。
妻は日本語を覚えたい、亭主はせめてタイ語のヒヤリングだけはちゃんとしたい、そんな願望はいまだにあるのだが、日常生活の雑事の中でついイージーなほうにいってしまう。
妻にとってもオフィスではたまにメーカーの外人と喋る以外ほとんどタイ語オンリーの生活、帰ってくるとチャンポン言語になるのだから脳みその疲労も多少はあるのかもしれない。
「タダイマ」
「おかえり」
「Me ヒフカァウよ」(ワタシお腹ペコペコよ)
「そうか、Me Too。You Bought Somethnig?」
「I bought Gaiyaan and somtam at タラート」
「Oh いいねぇ」
「アナタ チョーブでしょ」(あなた好きでしょ)
「Yes チョーブ マー」(イエス、大好きだよ)
シンプルに書くとこんな具合。
妻が市場でチキンの香草焼きとパパイヤサラダ・ソムタムを買ってきたので亭主が喜んでいるという話です。
それに、いつからか我が家での会話では英語やタイ語のあとに日本語の「○○よ」とか「○○ね」というような言葉をつけるようになってしまった。
「Take shower ね」
「Okay よ」
クセになったようでなんともけったいな話。
そんわけでつい最近、亭主として宣言した。
「これから我々の会話は正しい英語を使おう。仕方ないから英語を標準言語にしようではないか」
言ってしまった手前仕方なく数時間は脳みそをフル回転して正しい文法に基づいた英語を喋ってみた。
ダメだ。
イージーな会話になれてしまった脳がついてこない。
ばかばかしくなってやめた。
夫婦二人が意思疎通できればいじゃないかと結論はすごく早かった。
最後にこんな話を。
夏になり日々猛暑といってよい季節。
妻は日焼け対策にたいへんで先日掲載したムスリム女性のような格好で目だけ出してオフィスに行っている。
「たいへんだな、君はタイ人にしては色が白いから。まるでコンヌア(タイ北方の人種)みたいだ」
「チガウ、わたしはコンヌアじゃないわ。ニホンゴよ」
「はぁ!日本語?」
こんなときあたしのツッコミは漫才師顔負けのように早い。
「そうか君はニホンゴか、いいねぇニホンゴか、ニホンジンみたいだと思ったが人間じゃなかったんだ」
ニホンゴ、ニホンゴ、このワードがしばらく流行りになったことは言うまでもない。
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