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    タイで考える、死と尊厳

    日々のドキュメント 旅  アジア 
    04 /26 2019


     人間が息絶えると死体あるいは遺体と表現される。
     死亡して物体と化した元人間、それでも人々、とくに日本人はけっして粗略に扱うことはしない。
     それは日本人独特の死生観とでも表現すればよいのだろうか。

     日頃さまざまな原因によって死亡した遺体を扱う機会が多い捜査機関にしても、現場から運び出したりするときは第三者の目にふれぬよう大きなビニールシートで目隠しをする。もちろん撮影防止の意味もあるが、やはり日本人独特の死体に対する尊厳があるのかなと思ったりもする。

     タイとなれば、同じ仏教徒であるといっても死体に関する扱いとくに報道に関しては日本とは違うように感じる。
     これは大乗仏教とテラワーダ(上座部仏教)の死生観の相違といえばよいのだろうか。

     最近では少なくなったがそれでも残虐、凄惨なシーンを簡単なボカシでオンエアしたりもする。
     
     それでも、このような配慮が行われるようになったのは自分が記憶するかぎりここ最近のことだ。

     むかしの話だがタイのニュースペーパーで愕然とし、いまだもって忘れることのできない一面ニュースがある。
     
     白人男と一軒家で暮らしていた女性。
     二人の間に何かトラブルが生じて男は国へ帰ってしまった。もしかしたら男は彼女を捨てたのかもしれず、行く末を悲観した女性が首つり自殺をしてしまった、そんなニュースだった。

     一面トップとはいわないがそれでもハガキ大の写真が掲載されていた。
    「こんなのありか!」
     思わず声を出したのを覚えている。
     故あってそれまで死体が転がっているような現場を知らないことはなかったが、新聞としてこんなことが許されるのかと疑問を感じた。

     女性は住んでいた家の軒先で首を吊った。
     警察もすでに到着していたが遺体はそのままで、だらんとぶら下がったパジャマ姿が掲載されていた。皆様もよくご存じの貞子のスタイル。長い髪で顔はかくれてはいたものの、だからといってそのまま写真を載せる理由にはならない。

     なぜ先に遺体を下ろしてやらないのか疑問だった。すでにポリスが数人、家の前に立っている姿も写り込んでいた。それなりの捜査ルールがあるのかもしれないが死体にたいする考え方にすこし混乱したのを覚えている。

     現在のテレビ報道もかなり規制されてはいるが、事件事故で亡くなった人間をニュース映像として流すのはめずらしいことではなく、よほど損壊が激しくないかぎりボカシのかけ具合はかなりゆるいと感じる。

     これはどういうことだろうか。
     墓のない国タイ。
     やはり死生観の相違という曖昧な言葉しか出てこないのだがあなたはどうお考えになるだろう。

     




     
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    コメント

    非公開コメント

    No title

    死は身近であるはずなのに日本では隠されますよね。
    まあ、人の死に様をマジマジと見たくないので私は
    モザイクは大歓迎でございます。まだ私は「あー、
    首を吊るとこうなるのか」と言う所までは精神が
    発達してないので(汗)

    後、お墓に関しては私は「要らない派」です。
    1つのシンボルとしてお墓と言うものがあるのは分かりますが
    そこに出向いて手を合わせないと故人を偲べないのか?と思うので。
    なので私はお墓参りを重要視していませんがほぼ毎日、亡くなった
    祖父母の事を思い出しはしています。「おばあちゃんの煮物は
    こうだったな」とか思い出す方がお墓参りより重要であると思うので。

    Re:雨スピ 様

    雨スピ様 ありがとうございます。

    お墓に関して、まったくおっしゃる通りで大賛同致します。
    つねに思い出しているそれはお参りしていることと意味合いは同じか
    むしろもっと深いと言えるでしょう。

    私事ながら
    いずれこの世から肉体は消え去ることでしょうが
    私はタイの土に戻ります、家人にそう告げております。
    正式な墓は当然ながらないでしょうがどこかえ撒いてくれればそれで充分なのです。
    そして、どこかで誰かが少しでも思い出してくれたらそれでよいと考えています。

    不老不死はないのですから達観と言いますか
    今はただ日々を懸命に生きていたいそれだけなのです。


    ちい公

    ようこそ! 
    空ゆく雲のようにいつも自由でありたい。もとノラのちい公がお届けするごく私的な日常と愛する国そして人々への思い