FC2ブログ
    にほんブログ村 ライフスタイルブログ 自由人へ

    徳をつむこと

    日々のドキュメント 旅  アジア 
    03 /08 2020


     タイの仏教徒はこのことをタンブンと呼ぶ。
     お寺へお参りする、お供えをする、売られている鳥や魚を放してやる、魚にエサをあげる、これらすべてがタンブンといわれる。このほかにも功徳を施すこと、貧しい者にお金を恵むなどということもタンブンになる。

     今日はそのなかでもタイ人が好んで行う魚のエサやりのお話。

     もう20年以上も昔の話。
     タイのある地方都市でウロウロしていた頃。
     その町には夕暮れ時ともなれば人が多く集まってくる人工池の公園があった。野球場がいくつか入りそうな広さで、その周回道路には多くの屋台が出ていた。
     あたしのアパートは池のすぐそばにあったので夕方には食事がてらよく出かけた。

     そこではじめて見たのが池の魚に餌をやる人々の姿だった。
     最初は公園の仕事だと思ったがよくみるとそうでもなさそうで、子供連れまでいる。そして近くには魚のエサらしきものを売っている出店もあった。

     なるほどな、タイ人には魚に餌をやるのもレジャーのひとつなんだ。魚が好きなのか、それとも他に楽しみがないのか。
     そんなことを思っていた。

     魚に餌をやることが仏教徒の仕事のひとつであることを知ったのはそれからずいぶん後のことだ。

     それから歳月は流れ、この日はアユタヤの休日。
     20年前にはこの世で影も形もなかったミルキーが魚のエサやりをしたいというのでみんなで川べりのお寺へ。
     その寺はチャオプラヤー川の畔にあって魚のエサやりタンブンで有名らしい。
     寺へつづく道路わきには魚のエサ、多くは色付き麩の類だが他には食パンの耳などがビニール袋で売られている。
     袋のサイズによって50バーツから100バーツ。
     食パンの耳などはホテルやレストランから集めるのだろう。リサイクルといっても間違いではないが、元がただなら悪くない商売だ。

    01_2020030615382001f.jpg

    02_202003061538211a8.jpg

    03_20200306153823f5a.jpg

    05_20200306154148c20.jpg

    04_20200306153824e01.jpg

    09_20200306153832f23.jpg


     寺の脇を流れるチャオプラーを見て驚いた。
     大きな魚があちこちでパチャパチャ、ナマズからフナやたまに鯉らしき姿もある。
    「これはここで飼ってるのか」
    「ちがうわよ。みんなが餌をあげるから自然に集まってくるのよ」


    06_20200306153827ce5.jpg

    07_2020030615382983d.jpg

    08_20200306153831eb7.jpg


     これだけ大物がいるなら川漁師も簡単なものだな。そう思ったが、現実は厳しく、
    「こんなお寺のそばで誰もフィッシングなんかしないわ。みんながタンブンで大切にしている魚だもの」
     ほんまかいな、そう思ったが口には出さなかった。すると見透かしたように、妻は言った。
    「どのあたりから漁がオーケーなのか知らないけど、この川の魚を獲って生活している人はたしかにいるものね」

     魚のエサやりタンブン。
     パン切れをただ投げる。
     それだけなのだがやってみるとこれが案外おもしろい。
     ほんとに魚たちはこんなパン切れが美味いと思ってるのだろうか、そんなことをふと思った。
     


     




     

     


    にほんブログ村 ライフスタイルブログ 自由人へ
    にほんブログ村

    コメント

    非公開コメント

    No title

    この最中に水浴したら、ちょっと快感・・・でしょうか?v-466

    Re: ピオの父ちゃん様

    水からあがると気づくでしょう、なにかが食いちぎられてることに。

    No title

    私達夫婦もよく魚にエサをあげに行きます。
    たまに食べれない偽物の時もありますが・・・
    今まで「沿岸魚類の飼育」と思ってやっていたのですが
    「タンブン」ということにすれば
    功徳も積めてもっと魚が釣れるようになるでしょうか?

    No title

    こんにちは。
    パンの袋の大きさにびっくり。
    身近な体験が徳を積むことになるのっていいことかもしれません。

    Re: aki.t. 様

    ああなんという情けない!!
    あなたにはこの後なにかあるとすれば
    それはもう仏罰しかないでしょう。
    ただ奥様だけは美人なので殺生を許すことにしましょう。

    Re: つばさぐも 様

    私もパンの袋が大きかったのでびっくりしました。
    ミルキーにひとりで持てと言ったら
    一緒に持てと命令されました。
    パン切れをそれも平たいのを円盤みたいにして
    遠くへ投げるのが楽しかったです。

    毎日、魚達にエサを与えるおっさんです。

    ちい公さんこんばんは。

    僕の事が書いてあるのかと思いましたよ。(笑)
    魚達がエサを食べてるところを見ているのは楽しいものです。
    そして、どんどん大きく成ってくれると嬉しいです。

    PERNさんもミルキーちゃんも楽しそうですね。(笑顔)

    写真のナマズ達、「
    カイヤン」と言う名前で日本の熱帯魚店で販売されています。
    3cm-6cm個体、3匹で880円也
    https://item.rakuten.co.jp/fish-neos/a11-1001/


    No title

    奈良の東大寺でも同じことをしていますねえ。鹿にせんべいをやっているのと同じような、、、。
    僕は、東大寺に参拝に行ったときにでも、せんべいを買うのがもったいなくて、徳を積めませんでした、、、。

    管理人のみ閲覧できます

    このコメントは管理人のみ閲覧できます

    Re: kotobuki 様

    KOTOBUKI兄さん
    言っちゃ申し訳ないですが
    あなたのエサやりは趣味が半分そして
    儲け狙いが半分
    これはタンブントは言えないのではと
    新興宗教ちいこう教は考えております。
    水槽の中の魚たちを川の放流してはじめて徳をつむことが
    できるでしょうアーメン


    > 写真のナマズ達、
    > カイヤン」と言う名前で日本の熱帯魚店で販売されています。
    > 3cm-6cm個体、3匹で880円也
    > https://item.rakuten.co.jp/fish-neos/a11-1001/

    これは面白い!!
    タイのことを少し知ってる魚屋だね
    ガイヤンってイサーンのチキン香味焼きのことです。
    それからこのナマズはめし屋でよくフライになって出てきます
    まずくはないけどイマイチかな。

    Re: 春仁 様

    お元気ですか
    ありがとうございます。

    東大寺あたりの鹿せんべいは
    徳をつむこととは関係ないと思います。
    そもそも日本の仏教と南回りでやってきたタイ仏教とは
    考え方も違います。
    タイ仏教は自己中心と言ってよくエサやりのようなタンブンは
    つまるところ自分のために行っていると言ってもよいと思います。

    春仁さんが東大寺で鹿せんべいを買わなかったのは
    なんら問題がなくあの辺の商売人をすこし泣かせただけです。
    わたしもミルキーが一緒でなかったら鹿せんべいなど見向きもしません。
    以前一緒に行ったときミルキーはさすがにしつこい鹿にキレてました。
    「こいつらを蹴っ飛ばしてやりたい」などとあらぬことを口走っておりましたよ。

    ちい公

    ようこそ! 
    空ゆく雲のようにいつも自由でありたい。もとノラのちい公がお届けするごく私的な日常と愛する国そして人々への思い