干物は美味しい。
とくにいわしに代表される丸干しは子供のころから馴染んだ味で今になっても飽きることがない。
そもそもいわしなどは青魚の中でも安い魚種だったはずだが、近年はスーパーなどでみても干物類はどれも安くない。それでも魚は必需品なので必ずなにか買う。
古い時代劇などで庶民が酒の肴として食っているのはいわしの干物と相場が決まっている。それほど身近な魚だった。
はるかむかし、潮騒が聞こえる場所に住んでいた。
あの頃はいわしや小あじは自分で釣った。そして丸干しを作った。
季節ごとに釣る魚はちがったが海に行くのは生活の一部でもあった。
あの頃はよかった、などと言いだすのは老いたる証左であろう。けれども良き時代があったことは確かだ。
堤防に上がれば太平洋につづく湾が望めた。
水面がキラキラと輝き、同時に熱い太陽に温められた潮の香がまるで鎧のように身体を包んだ。そしてなぜだか、ああ自分は元気だ、何があっても大丈夫だと思った。
今ならそれだけで感激しそうな景色が日々のごく当たり前の暮らしの中にあった。
怖れを知らぬ時代は己が幸福であることにも気づかぬ愚かさをも併せ持つ時代でもあった。
ネェネェ丸干しの話がどうしてこうなるのさ
このネタのフリにしては長すぎるじゃねぇの
服の洗濯はうれしいけど、中味まで一緒にやってくれって誰がお願いしたのかな
ちょっとちょっとボクはもう十分に乾いたよ
マジ干物になっちゃうよ

Photo from กลุ่มรักหมาจัง ในประเทศไทย
えっ、なに?
乾いてるのはボクの心だけだって?
お前はドライ犬だからって
なにそれドライクリーニングとかけてるの
意味わからないんだけど
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