fc2ブログ

    ちい公ドキュメントな日々

    アジアの風をいっぱいに受け 雲のように日々を・・・・

    やがて悲しき倒れ荘

    にほんブログ村 ライフスタイルブログ 自由人へ

    taoresou.jpg

     倒れ荘はちいさなアパートだ。
     いちおうエレベーターもあるので外観的には日本でいうマンションの部類かもしれない。しかし各フロアは5室しかない。
     
     ほとんどの住人とは顔なじみで、わずかに数室だけが季節により住人が入れ替わる。
     しかし最近同じフロアの様子がすこし変わってきた。
     他のフロアにも住人不在がぽちぽちあるようだが長くなるので今日は私の住んでいるフロアだけのお話。

     奥の部屋の住人、50代後半の女性、私に次いで古株の住人だったが、ある日突然いなくなった。
     隣に住む知人でもあるおじさんに尋ねたがどこへ行ったのか聞いてないという。
     なにかあると声をかけあう間柄だったのにどうしたのだろう、と隣人の彼は首をふった。

     そして彼女の部屋の向かい。
     単身赴任のサラリーマンらしき男性がながく住んでいた。
     今回タイから戻って気がついたのだが、うちにも入っていた8月日付の1階玄関の工事予告がそのままドアポケットに挟まったままになっている。
     もし内部でなにかあったのなら管理会社が家賃の請求に来ているはずだからそのままのはずがない。
     しかしこのアパート、階下では30代男性が死亡後発見された前例もある。あのケースはまだ1週間後だったが。

     それに今回は私のお隣さんのおじさん。ほんの数日前、隣の女性の姿が見えないという話をしたばかりだった。
     数カ月ぶりに会った彼は一段と細くなっていた。
    ‘ちゃんと食事しているのか’
     心配した私が尋ねたがかえってきた笑顔が弱々しかった。

     あれから毎日朝早く警備の仕事に出かけていたが、ある日から物音がしなくなった。
     個人情報なのでどうしたのかと家主に尋ねるわけにゆかず、ただ気になっている。
     入院でもしているのだろうか、それとも失踪か。
     いちど彼の電話を鳴らしてみたが呼び出し音が聞こえたが応答はなかった。ということは電話は生きている。隣から着信音も聞こえてこなかった。どこかへ仕事で出張なのかもしれない。楽観的に考えよう。
     それでなくとも最近は夢見がよくない。

     あとは斜め向かいのお姉さん。
     いつも朝方に戻ってくるが夜のお仕事がんばっているようだ。 年に一度くらい私がいると声をかけてくれる。だいたいはリモコンがダメとか電球が交換できないとかの問題。
     おいおい、そんなことをやってくれる男もいないのか。
     もちろん口には出して言わない。
     しかしまあお姉さんだけは突然いなくなったりしないでね
     引っ越すならばせめてひと言くだされよ。

     そして誰もいなくなった・・・・。
     我が倒れ荘、お化けアパートと呼ばれる日はそう遠くない、かも。



     








    にほんブログ村 ライフスタイルブログ 自由人へ
    にほんブログ村

    テーマ:ドキュメントな日々 - ジャンル:ライフ

    コメント

    コメントの投稿


    管理者にだけ表示を許可する

    トラックバック

    トラックバック URL
    https://isanwind.blog.fc2.com/tb.php/2874-cf78b614
    この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)