朝から外出する気になった。
与太郎ちい公にしてはめずらしいことだ。
まずコーヒーを飲んでから、のんびりしているうちに朝日が昇ってしまった。
暑くなりそうな日。
遠くへ行くのはやめよう。帰りの地下鉄が目に見えている。
しかし近場はだめだ。想い出が多すぎる。
そんなことを考えながらあちこちで立ち止まり写真を撮った。

このマンション、コロナ禍前までは民泊ホテルだった。
部屋は悪くはなかったが結構な価格だった。
ミルキーファミリーも数泊した。
あのころからミルキーはクールなチビッ子だった。

数軒ある老人保健施設
母も時折これらでお世話になった。
私たちがゆくと待っていたように
「タバコ行きたい」
車椅子を押して表の公園へ
それがステイのときの母の楽しみだった。


満開の桜の下で
母の車いすを押した妹が笑っていた。
思えば親孝行な娘だった。

あそこにいたはずの彼らはどこへ。
自分だけが取り残されてしまったような、それが幸せであるべきなのになぜだ。
やめよう、記憶を悲しみに変えてはならない。
さあもっと歩こう。
わっせわっせ、もひとつおまけにわっせ。
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