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    日曜読物 イサーンの風にふかれて より 45話

    日々のドキュメント 旅  アジア 
    11 /20 2016
     
    ようこそお越しくださいました。
     今日は都合によりブロマガ日曜読物連載中の「イサーンの風にふかれて」から45話を掲載いたします。


    45 イブライム・フェラーを聴く

     昨日の夕方ウドンターニ空港で二人を見送り、久しぶりにアパートで眠った。ゆっくり眠れるだろうと思いきや五時に目が覚めてしまった。鶏よりも早起きになっては洒落にもならない。

     夜明け前の風景を見ながらコーヒーを飲む。

     早起きした私を見透かしたように六時に電話が鳴った。M嬢だった。無事に関西空港に着いたという連絡だった。安心した。かなり疲れたのではないかと思う。バンコクからコンケン、そしてノンカイからウドンターニへと長距離の移動だった。しかし普通のツアーでは味わえないこともたくさん見て感じていただけたのではないかとチイさん・ツーリストは若干の自負もあるわけで、こういうふうに書いておくとよもやM嬢も反論すまいという目論みもある。Y子さんには何を見ても何を食っても喜んでもらってありがたいお客様だった。

     午後、 キューバの老ミュージシャン、イブライム・フェラーを聴く。M嬢にお願いして買ってきてもらった。へミング・ウエイの愛したあこがれのキューバには当分ゆけそうにもない。せめて、タイの暑さのなかでイブライム・フェラーを聴いてみたいと思った。

    「あの緑の瞳 あの静かなまなざし
     永遠の愛の誓いを僕の魂に残した
     その瞳は抱擁とキスと優しさと
     甘い誘惑の全てを待ち望んでいる
     ……・            」

     あまりにも有名な「あの緑の瞳」やはり素敵だ。「シレンシオ・静寂」もいい。
     なにもかも忘れて目を閉じる。このままキューバに瞬間移動ができないものか。気がつけばカリブ海が眼前に、なんてことになればキューバで死んでもいいかも。

     雨の音だ。時間は午後二時。あっという間に空の風呂桶がひっくり返された。雷も近づいている。  

     キューバにもスコールはあるのだろうか。

     窓辺にゆこうとしてやめた。先日の落雷を思い出したのだ。窓を閉めて音量を上げる。音楽が心にしみこんでゆく。こんなときはかるくビールなどをひっかけて昼寝にかぎるのだが冷蔵庫もない部屋ではビールを置いておくこともできない。

     音楽は人を酔わせるというが、けっして酔っ払わせてはくれないとあらためて感じた日曜日の午後。

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    ちい公

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    空ゆく雲のようにいつも自由でありたい。もとノラのちい公がお届けするごく私的な日常と愛する国そして人々への思い